当館所蔵の「猫の死亡通知」と称される葉書が松根東洋城(豊次郎)宛てに送られたのは 明治41(1908)年9月14日のことでした。
松根東洋城は、俳人で愛媛県尋常中学校で漱石の教え子となり、俳句を通じて交流した人物です。
葉書に墨で黒枠を作り、『吾輩は猫である』のモデルとなった猫が 「物置のヘツツイの上にて逝去致候」と伝えています。
「埋葬の義は(中略)裏の庭先にて執行仕候。但主人「三四郎」執筆中につき御会葬には及び不申候」と いった文面に漱石のユーモアを感じます。
東洋城のほか、小宮豊隆・鈴木三重吉・野上豊一郎にあてた計4通が知られています。
この葉書が、9月21日(金)まで当館2階展示室で展示中です。ご来館ご観覧お待ちしております。
夏目金之助(漱石) 松根豊次郎(東洋城)あて葉書 明治41(1908)年9月14日付 |
テーマ:お知らせ 2018年9月10日