夏目漱石作品の中には猫がたくさん登場します。
「吾輩は猫である」には、
我輩は波斯(ペルシャ)産の猫のごとく黄を含める淡灰色に漆のごとき斑入りの皮膚を有している。
「硝子戸の中」の中でも、
ある人が私の家の猫を見て、「これは何代目の猫ですか」と訊いた時、
私は何気なく「二代目です」と答えたが、あとで考えると、
二代目はもう通り越して、その実三代目になっていた。
初代は宿なしであったにかかわらず、ある意味からして、だいぶ有名になったが、
それに引きかえて、二代目の生涯は、主人にさえ忘れられるくらい、短命だった。(中略)
その後へ来たのがすなわち真黒な今の猫である。
そんな様々な猫たちが、漱石山房記念館の展示順路をご案内しています。
展示をご覧になりながら、この猫たちにも会いに来てください。
そして、夏目漱石作品の中の猫探しもしてみてはいかがでしょうか。
テーマ:漱石について 2019年5月29日