漱石が暮らしていた当時の漱石山房には
多種多様な植物が見られたそうです。
サクラやヒノキ、アオギリなどの大木から季節の山野草、
敷地境の生垣や裏庭の花壇まで、漱石やその家族、
門下生の残した記録などから20種類以上の植物が確認できます。
大正5(1916)年6月9日の日記には
「鳳仙花(ほうせんか)・わすれな草・孔雀草(くじゃくそう)・小桜草(こざくらそう)・
われもこう・葉鶏頭(はげいとう)・菫(すみれ)・新菊(しんぎく)・おいらん草・
おしろい草・百合(ゆり)・カンナ・虎の尾・きりん草」とあり、
色や開花状況なども記されています。
なかでも玄関脇のバショウと前庭のトクサは、
漱石山房を象徴する植物で、現在の記念館にも植えられています。
この寒い時期はバショウもトクサも元気がありませんが、
きれいな花を咲かせている植栽もいくつか見られます。
もうすぐ漱石公園の大きなサクラの木が花を咲かせるでしょう。
寒い日々が続きますが、この時期ならではの漱石山房記念館へ足をお運びください。
テーマ:その他 2025年3月5日