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吾輩ブログ 一覧

  • 中学生の職場体験学習 ミュージアムショップのポップ作りに挑戦!

    漱石山房記念館では新宿区内の中学校の
    職場体験学習を受け入れています。
    施設全体について学ぶことから始まり、
    3日間の日程で、実際に職員と一緒に受付でのお客様の対応、
    図書室の整理、次回展示会のちらしやポスターの発送作業など、
    様々な業務を体験しました。
    その中で、ミュージアムショップに仲間入りした
    新商品のディスプレイとポップづくりに挑戦しました。
    新商品は、今月売り出したばかりの㈱芸艸堂の和紙メモ箋2種、
    マスキングテープ2種、三つ折りクリアファイル1種の5点です。
    夏目漱石『吾輩ハ猫デアル』の表紙のイラストをデザインした
    和紙メモ箋や、歌川広重の「猫」浮世画譜をデザインにしたマスキングテープなど、
    すべての商品が猫をモチーフとした人気の商品です。

    ディスプレイではお客様が商品のことを一目で分かるよう、
    工夫してガラスケースに陳列してくれました。
    さらに5点の中から自分で選んだグッズにじっくりと向きあい、
    大変目を引く素敵なポップを仕上げてくれました。
    私たち職員一同も、その仕上がりのすばらしさに感心し、
    代わるがわるショップの陳列ケースを眺めに行きました。
    中学生からは「好きなように作ってと言われて最初はとまどいましたが、
    アドバイスをもらい納得のいくものが作れました」
    「普段できないことができて、とても楽しかったです」
    などの感想を聞くことができました。
    皆さまもご来館の際にはぜひ漱石山房記念館ミュージアムショップにお立ち寄りいただき、
    中学生が挑戦してくれた素敵なポップをご覧ください。

    テーマ:お知らせ    
  • テーマ展示「夏目漱石「草枕」の世界へ」のみどころ

    「草枕」に登場する英国作家、ジョージ・メレディス

    「草枕」の中には、詩や小説など、いくつかの英国文学が引用されています。
    そのなかでジョージ・メレディス(1928~1909年)は、
    漱石が影響を受けた作家のひとりです。
    メレディスの作品としては、「ビーチャムの生涯」、
    「シャグパットの毛剃り」が「草枕」中で引用されています。
    展示している『漱石文学瑣談』(大正6〈1917〉年7月15日)にある
    「ジョオジ・メレデイス」は、明治42(1909)年にメレディスが亡くなったことを受け、
    同年5月21日、22日に「国民文学」(『国民新聞』紙上)に掲載された、
    漱石と門下生の野上臼川(豊一郎)とのメレディスに関する対談「メレディスの訃」を
    まとめたものと思われます。

    展示中の『漱石文学瑣談』

    その中で漱石は、メレディスの「シャグパットの毛剃り」を高く評価しており、
    「よくあんなに盛んな想像力が続かれるものだと思ふ」と記しています。
    東北大学附属図書館に所蔵されている漱石の旧蔵書の中にあるメレディスの作品は、
    メレディスの全集(The Works of George Meredith)の他3点確認できます
    (東北大学附属図書館『漱石文庫目録』1971年)。
    また蔵書への書き込みは、『定本漱石全集』第27巻によれば
    10点確認できます。中でも「草枕」第9章に引用されている「ビーチャムの生涯」の末尾部分には、
    「カヽル結末は容易になし。余音(韻)と云ふは此事なり」と記し、
    作品の結末について感嘆する書き込みが記されています。
    漱石は野上臼川との対談でメレディスの作品は
    「大抵皆読んだ。そうして大へんエライと思ってる」としています。
    蔵書への書き込みから推測すると、
    漱石はメレディスの全集を読んだのではないでしょうか。
    現在、メレディスの作品は、代表作として知られる『エゴイスト』の他、
    『リチァード・フェヴェレルの試練 父と息子の物語』、
    「シャグパットの毛剃」(『ゴシック名訳集成2 暴夜幻想譚』)、
    「喜劇論」など数点が翻訳されていますが、多くの作品は翻訳されていません。
    漱石が影響を受けたメレディスの作品がどの様なものであったのか、
    「草枕」に引用されている以外の作品についても興味が尽きません。
    (漱石山房記念館前館長 鈴木靖)

    テーマ:漱石について    
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