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開館5周年記念《特別展》「夏目漱石と芥川龍之介」を終えて

開館5周年記念として開催した令和4年度の特別展「夏目漱石と芥川龍之介」が
11月27日をもって無事に終了しました。
新型コロナウイルスの蔓延以降、久々に連日多くのお客様にご来館いただきました。
また、特別展や開館5周年に関係したイベントも数多く開催でき、
慌ただしい中にも充実した日々が続きました。

「田端文士村記念館」とのスタンプラリーでは562人の方がコンプリートし、
記念品の和紙ステッカーをお渡ししました。
500人以上の方々が、漱石と芥川に縁のある2つの記念館を訪れて、
関連した展示などを見ていただけたというのは、とても嬉しいことです。
ちなみに、記念品の“和紙ステッカー”は『吾輩ハ猫デアル』初版本の表紙をデザインしたもので、
上中下巻3枚揃いセットで現在も当館ミュージアムショップで販売中です。

今回の展示会は、ご親族の皆様、芥川の関係資料を所蔵する施設や大学など、
多くの皆様のご協力により実現しました。
今回の特別展でもご指導をいただいた芥川龍之介研究の第一人者である関口安義都留文科大学名誉教授が
12月17日に心不全でお亡くなりになりました。
その数日前には当館にもお越しになり、元気なご様子だったので、突然の訃報に言葉を失いました。
都留文科大学の研究紀要に連載中だった内村鑑三の評伝は、
残念ながら未完となってしまいましたが、最後まで研究者としての人生を貫かれました。
これまで漱石山房記念館に多大なるお力添えをいただいた、
関口氏にあらためて感謝と哀悼の意を表します。

11月3日に行われた関口氏の特別展記念講演会「新しい芥川像の創造 芥川研究五十年」は、
1月下旬から3月末まで動画配信を予定しています。
関口氏の残した貴重な言葉の数々を、皆様にもお受け取りいただければと思っています。

テーマ:その他    2023年1月16日
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