漱石山房記念館がある新宿区早稲田周辺には夏目漱石ゆかりの通りが2箇所あります。
1箇所目が漱石の生家があったあたりを通る「夏目坂通り」です。
残念ながら漱石の生家は現存していませんが、
『硝子戸の中』で漱石は
「父はまだその上に自宅の前から南へ行く時に
是非とも登らなければならない長い坂に、
自分の姓の夏目という名を付けた。
不幸にしてこれは喜久井町ほど有名にならずに、
ただの坂として残っている。
しかしこの間、或人が来て、地図でこの辺の名前を調べたら、
夏目坂というのがあったといって話したから、
ことによると父の付けた名が今でも役に立っているのかも知れない。」
と夏目坂について紹介しています。
もう1箇所が漱石山房記念館の前を通る「漱石山房通り」です。
夏目坂のようなエピソードは特にありませんが、
江戸時代の地図で同じような場所に道があったことが
確認できます。(現在の漱石山房通りとは違います)
漱石山房通りでは漱石山房記念館までの案内を至る所で目にします。
今回は東京メトロ東西線早稲田駅方面から漱石山房記念館までの道筋を
案内板を目印にしてご紹介します。
漱石山房通りは外苑東通りから早稲田通りに抜ける一方通行の道路で、
東京メトロ東西線早稲田駅からは
1番出口を出て右手すぐの横断歩道を渡ったところにあります。
(日本橋方面からは1番後方の車両、中野方面からは1番前方の車両が最寄りです)
漱石山房通りの入り口には漱石山房記念館の案内表示があります。
左手方向にまっすぐ一本道を進むと
漱石山房記念館に到着します。
漱石山房通りの入り口から150mくらい進んだ左手に早稲田公園があります。
そこから少し先の右手に早稲田小学校があります。
早稲田小学校は明治33(1900)年開校ですので、
漱石が早稲田南町の家に引っ越してきたときにはすでに開校していました。
早稲田小学校を過ぎてしばらくすると、
漱石山房記念館の近代的な建物が突如現れます。
案内表示以外にも漱石山房通りでは道路タイルと街灯のネコが道案内をしてくれます。
漱石山房記念館までの道のりをネコを数えながら散策するのも
楽しいのではないでしょうか。
※余所見しながらの歩行は危険ですので、車や自転車、歩行者にご注意ください。
テーマ:漱石について 2024年9月26日