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《通常展》テーマ展示 漱石・修善寺の大患と主治医・森成麟造展 開幕しました

漱石山房記念館2階資料展示室では
《通常展》テーマ展示 漱石・修善寺の大患と主治医・森成麟造(もりなりりんぞう)展が開幕しました!
会期は4月13日(木)~7月9日(日)まで、
春から初夏にかけての気持ちのよい季節です。
吾輩ブログでは、これから展示会のみどころについてお伝えしていく予定ですが、
今回は、展示会チラシの裏話を一つご披露します。

今回のチラシは、新緑を背景に、
漱石と森成麟造の写真を配置しています。
森成の肖像写真は修善寺の大患1年後、27歳の時の写真です。
新緑の背景写真は修善寺の桂川です。

よく目を凝らしてチラシをご覧いただくと、
漱石の右腕のあたりに朱塗りの橋がうっすらと見えませんか。
桂川に架かる桂橋です。
漱石が修善寺を訪れたのは夏の盛りの8月6日。
そこから8月24日には大量吐血をし(世にいう修善寺の大患)、
東京に戻れたのは、秋も深まった10月11日でした。
森成は、大患前の8月18日から帰京する日まで、
2か月近く修善寺に滞在して漱石を看護しました。
その間、修善寺の山を散策しては草花を持ち帰り、
寝たきりの漱石の目を楽しませました。
今の季節、修善寺の温泉街はちょうど写真のような
新緑に覆われていることでしょう。
展覧会とあわせて、漱石と森成の関係に思いを馳せながら
修善寺を訪れてみてはいかがでしょうか。

テーマ:漱石について    2023年4月19日
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