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  • 漱石公園の桜が見頃を迎えました

    漱石山房記念館に隣接している漱石公園には、桜(ソメイヨシノ)の木が2本あります。
    今年、令和4(2022)年は3月27日(日)に東京の桜の満開宣言がありましたが、
    漱石公園の桜も満開の見頃を迎えています。

    漱石公園

    令和4年3月29日(火)撮影

    漱石公園

    令和4年3月29日(火)撮影

    今週末の4月2日(土)には漱石山房記念館で「レガスまつり2022」を開催します。
    当日は展示室への入館がどなたでも無料になるほか、
    記念品(絵はがき)の配布や、参加申込不要・無料の朗読会、
    事前申込制・有料(1回2,000円)の製本ワークショップも開催予定です。

    ・朗読会 漱石文学・その珠玉の小品世界と「漱石先生」の詳細はこちらをクリック
    ・製本ワークショップ 初めてでもできる!美しいブロックメモノートづくりの詳細はこちらをクリック

    製本ワークショップは13時~14時30分の回がすでに満席となりましたが、
    15時30分~17時の回はまだ若干の空席があります。
    開催直前となりましたので、お電話での受付も可能です。
    参加ご希望の方は漱石山房記念館(03-3205-0209)へご連絡ください。

    「レガスまつり2022」は新宿歴史博物館や林芙美子記念館、コズミックスポーツセンターなど、
    新宿区内のさまざまな文化施設で開催します。
    他の施設のレガスまつりの詳細はこちらをクリック
    お花見がてら、区内の文化施設を巡るお散歩はいかがでしょうか。

    テーマ:その他    
  • レガスまつり2022が開催されます

    きし」「くしゅう」「ポーツ」など様々な分野にわたるプログラムが楽しめる
    「レガスまつり2022」が4月2日(土)に開催されます。
    漱石山房記念館では、一日限りの観覧料無料に加え、
    展示観覧者全員に記念品(「漱石山房再現展示室」のポストカード)の
    プレゼントをご用意しております。

    地下1階の講座室では、
    製本ワークショップ朗読会を予定しています。
    また、レガスまつり特別企画として、
    4月2日(土)~5月8日(日)の期間中、
    謎解きイベント「レガス謎解きさんぽみち」を実施します。
    ブックレットを手に入れて、
    指定された新宿区内の各コースを巡りながら謎を解いた方には、
    オリジナルマグネットをプレゼントします。

    漱石山房記念館オリジナルマグネット

    コースは3種類あり、漱石山房記念館が含まれる
    「のんびり戸山コース」は、大久保スポーツプラザ、
    新宿コズミックセンター、戸山生涯学習館の合計4カ所を巡ります。
    ブックレットは全ての施設で配布しますので、
    どの施設からもスタートできます。
    他には、「しっとり落合コース」「ゆったり四谷コース」があります。
    各コースの施設ごとにマグネットのデザインが異なりますので、
    ぜひ集めてみてください。
    さらに、3つのコースを全て巡り、全問正解した方は、
    特別プレゼントにもご応募いただけます。
    詳細はこちら
    春の装いを感じる季節になってきました。
    お散歩がてら、ぜひ漱石山房記念館へ足をお運びください。

    テーマ:イベント    
  • ボランティアレポート9 福田先生の教え

    漱石山房記念館では、ボランティアガイドが漱石の書斎の再現展示室の展示解説を行っていましたが、
    現在は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、休止しています。
    そこで、この吾輩ブログではボランティアガイドによるレポートをお届けしてまいります。

    長く続くコロナ禍のおかげで、自宅で過ごす時間が増えました。
    ぽっかりと空いた時間にふと、遠くなった自分が思い出されます。
    郷愁に誘われる、というのでしょうか。懐かしい日々が蘇ってきます。

    漱石の作品「永日小品」の「紀元節」という本当に短い文章が好きです。
    読まれた方も多いかと思います。書かれているのは学校での一コマです。
    私はこの作品にしっとりとした優しさを感じます。

    夏目漱石「永日小品」収録『四篇』
    明治43(1910)年、春陽堂

    小学生も学年が上がると先生にあだ名をつけたりしてからかうことを覚えます。
    時には馬鹿にもします。私もそうでした。
    先生のちょっとした癖をクラスメイトと笑ったりしたものです。
    そんな教室の雰囲気は漱石の明治時代も、私が育った昭和時代も、
    そして、おそらくは令和の時代も変わらないのではないでしょうか。
    子どもはいつの時代も大人をからかうものです。
    やがて、その子は大人になり、かつての自分を思い出し、若かったことを恥じる時があります。
    既に漱石の年齢を越えた私ですが、顔から火が出るような思い出は多く、
    また、いまだに恥の上塗りを続けています。

    「紀元節」の中で福田先生は、黒板に「記元節」と書いたのを
    「後から三番目の机の中程にいた小供」に「紀元節」と直されたことに気付きます。
    そして、「誰か記を紀と直した様だが、記と書いても好いんですよ」と言うのです。
    それは、記を紀と直した小供に謙虚ということを教えたように思えます。
    福田先生も謙虚であったことがわかります。

    知恵をひけらかすことの恥ずかしさをやんわりと諭した
    (実際には福田先生は諭してはいないのでしょうが……)、
    爺むさい福田先生は、その小供が大人になってもなお、
    「思い出すと下等な心持がしてならない」という人間に育てたのでした。

    目立つことなく、それでいて、心のどこかに確かに残るもの。
    福田先生を思うと、過去の恥ずかしい自分が浮かんできます。
    「紀元節」はさりげなく、懐かしい日々を思い出しながら自分と向き合うことを教えてくれます。

    ※引用文の表記は新潮文庫『文鳥・夢十夜』(昭和51年初版、平成14年改版)
    に収録されている「永日小品」に従いました。

    (漱石山房記念館ボランティア:井上公子)

    テーマ:その他    
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