吾輩ブログ 一覧
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越後の哲学者 松岡譲 その1
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、
「越後の哲学者 松岡譲」展は開幕を延期しております。
楽しみにしてくださっていた皆様、資料の借用などにご協力くださいました皆様には、
ご迷惑をおかけしております。
担当学芸員も、皆様に展覧会をご覧いただくことができず、歯がゆい思いでおります。
そこで、このブログを通じて、松岡譲の魅力に迫り、
本展の内容を少しずつご紹介していきたいと思います。第1回目は、松岡の生い立ちから学生時代について見ていきましょう。
松岡譲は明治24(1891)年9月24日、
新潟県古志郡石坂村(現・長岡市)の真宗大谷派、
松岡山本覚寺に父善淵(ぜんえん)、母ルエの長男として生まれました。
後に自ら改名することになりますが、両親の付けてくれた名前は善譲(ぜんじょう)です。
父の善淵は、9歳のときに父を亡くし、10代から住職として寺を守ってきたこともあり、
気難しく、子どもの教育に厳しかったそうです。
小学校時代の松岡は、算数と図学・習字に秀でていました。
習字がうまかったのは、部屋に軟禁されてまで特訓した成果です。
厳格な父をもち、封建的な寺院の長男であるという出生は、
物心が付き始めた頃から松岡に寺への反抗心を抱かせるようになりました。
「私の半生の歴史は、既成宗教に対する小さい抗争で貫かれたといつていい」(注:1)
と本人が語るように、父と寺への批判と対立は、大学を卒業する大正6(1917)年頃まで続きます。明治37(1904)年3月には新潟県立長岡中学校(現・長岡高等学校)に入学し、
後に詩人となる堀口大学と5年間同じクラスで机を並べて勉強しました。
堀口は、長岡中学校時代の松岡を回想し、
「お寺の教育の影響であらう、少年松岡には、少年らしい所が少しもなく、
妙に大人びた哲学者、宗教家といつた重厚さが年々に加はり、
いよいよ無口になつて行くのだつた。」(注:2)
と記しています。明治42(1909)年3月、松岡譲は長岡中学校を卒業しました。
家族は京都の宗門学校へ進学させるつもりでしたが、
それを拒否して高等学校への進学を希望します。
父は高等学校への進学を希望するのであれば、
難関の第一高等学校(現・東京大学教養学部の前身、以下「一校」と称す)
を受験するように言い渡しました。
その結果、「小便の色の変わるまで勉強した」(注:3)松岡は、
翌年の入試を試験入学者21名中8番の成績で突破し、
はれて明治43(1910)年9月に一校の文科に進学します。
同級には、第三次『新思潮』の同人となる芥川龍之介、菊池寛、久米正雄、成瀬正一らがいました。
松岡は一校の自由な雰囲気に浸り学生生活を謳歌しますが、一方で自己の生い立ちに深く悩み、
強度の神経衰弱に陥り、大正2(1913)年5月には休学して故郷に帰っています。
大正3(1914)年9月号の『新思潮』に掲載された「この頃」という作品に、
そのときの苦悩を読み取ることができます。
この頃松岡は、漱石の「こころ」や思想家のキュルケゴールを愛読し、影響を受けました。
大正3(1914)年7月には出席日数が足りず落第してしまいますが、
ただちに東大文科の選科を受験し合格、翌年試験を受けて本科に転じ、哲学を専攻しました。
「越後の哲学者」の下地はこうして作られていったのです。
(越後の哲学者 松岡譲 その2に続く)注:
1.松岡譲『宗教戦士』序 大雄閣 1932年
2.堀口大学「松岡譲の事など」『新潮』 1935年3月
3. 松岡譲「耳疣の歴史」『田園の英雄』第一書房 1928年参考文献:
関口安義『評伝 松岡譲』小沢書店 1991年
関口安義「松岡 譲 再評価される人と文学」関口安義編『EDI叢書 松岡 譲 三篇』イー・ディー・アイ 2002年テーマ:その他 2020年4月27日 -
8万人目のお客様をお迎えしました
令和2年2月16日(日)有料観覧8万人目のお客様をお迎えしました。
お休みの日に当館のお近くから遊びに来られた、
村上智彦様、ひな子さんです。
当館主任学芸員(写真一番左)よりささやかな記念品をお贈りしました。開館してから多くのお客様にお越しいただき、誠にありがとうございます。
今後も皆様に親しまれる、魅力的な記念館になるよう運営してまいります。
何卒よろしくお願いいたします。テーマ:お知らせ 2020年2月18日 -
一日館長イベントを開催しました
令和2年1月12日(日)に直木賞作家の出久根達郎先生を
漱石山房記念館の一日館長としてお迎えしました。
最初に地下1階の講座室で一日館長任命式を行った後、
当館の鈴木館長の案内で館内の展示を視察いただきました。
漱石山房記念館の正面玄関では、
来館者の皆さま一人ずつに名刺を手渡してお出迎えもしていただきました。
皆さまにお渡しした名刺は、出久根先生に書いていただいたものです。また、講演会では「漱石先生の魅力」というテーマでお話しいただきました。
子どもの頃に移動図書館で漱石全集に出会い、
手紙の書き方や人との話し方を学んだことや、
漱石には文豪、スポーツマン、俳人、詩人、画家、市井人、作家の7つの顔があるとして、
それぞれの魅力を語っていただきました。台風の影響で10月開催の日程が変更になってしまったにもかかわらず、
大変多くの方にご参加いただき、誠にありがとうございました。テーマ:イベント 2020年1月29日 -
《通常展》テーマ展示 高浜虚子没後60年 漱石と高浜虚子 ‐「吾輩は猫である」が生まれるまで‐ の見どころ(令和元年12月3日~令和2年2月24日)
令和元(2019)年12月3日(火)~令和2年2月24日(月・休)漱石山房記念館 2階展示室にて
《通常展》テーマ展示 高浜虚子没後60年 漱石と高浜虚子 ‐「吾輩は猫である」が生まれるまで‐を開催しています。
展示の詳細は以下のページをご覧ください。
当館の展示情報 > 《通常展》テーマ展示 高浜虚子没後60年 漱石と高浜虚子‐「吾輩は猫である」が生まれるまで‐令和元年は、俳人、小説家として知られる高浜虚子の没後60年にあたります。
今回の展示では、虚子と漱石の関わりについて、
特に両者の関係が最も親密である、漱石が「吾輩は猫である」を発表するまでの時期に注目しています。展示資料では、現存する漱石自筆の「吾輩は猫である」原稿にご注目ください。
第9回、第11回の冒頭と、ネコがカメに落ちて成仏する最後の部分を展示しています。この他にも、漱石が虚子にあてた厳しくも愛情あふれる手紙も見逃せません。
「吾輩は猫である」誕生に関わった虚子と漱石の関係をたどりながら二人の業績を紹介します。ギャラリートーク(担当学芸員による展示解説)
日時:令和2年1月11日・25日/2月8日・22日の各土曜日 14時~(20分程度)
会場:漱石山房記念館2階展示室
申込:不要 ※小中学生無料。高校生以上は観覧券が必要です。図録
《通常展》テーマ展示 高浜虚子没後60年 漱石と高浜虚子 ‐「吾輩は猫である」が生まれるまで‐
図録(A4判 42頁)500円(税込)は、ミュージアムショップにて販売中です。皆さまのご来館をお待ちしております。
テーマ:お知らせ 2019年12月24日 -
新宿の職人技で作った活版印刷メモ帳「夢十夜」を発売しました
漱石山房記念館のある早稲田から江戸川橋にかけての一帯には、
新宿区の地場産業の一つである、印刷業の会社が多くあります。この地域に印刷業の会社が集まり始めたのは、明治時代。
日本初の国産洋装本を印刷するなど、日本の印刷業の先駆者だった秀英社が、
明治19(1886)年に市ヶ谷加賀町に工場を開設したのがきっかけと言われています。
明治40(1907)年には日清印刷が榎町に工場を開設、
その後、この2つの会社が合併し、現在の大日本印刷となりました。
下請けとして支える中小の印刷業者も次々とこの地域に集まり、今に至ります。
(参考Webサイト:一般社団法人新宿区印刷・製本関連団体協議会“新宿区は印刷文化の拠点”
http://insatsukanren-shinjuku.jp/concierge/shinjyuku_insatsu.html )漱石山房記念館のすぐ近く、榎町にある有限会社佐々木活字店は大正6(1917)年創業。
日清印刷鋳造部の責任者をしていた佐々木巳之八さんが、活字鋳造販売業を始めたのだそうです。
新宿区の地域文化財にも登録されている佐々木活字店では、
現在も活字の鋳造から文選、植字、印刷の全行程を手がけており、
四代目の佐々木勝之さんは『デザインのひきだし』や
『BRUTUS』などの雑誌にも紹介されている、注目の職人さんです。
佐々木活字店の詳細はこちらのページをご覧ください。そんな佐々木さんに、新宿区にある漱石山房記念館ならではの、
特別なミュージアムグッズを作りたいと相談して出来上がったのが、活版印刷メモ帳「夢十夜」。
夏目漱石の作品「夢十夜」から「百年待つてゐて下さい」の言葉が印象的な第一夜の一部分を、
表紙と中のメモ用紙に活版印刷であしらっています。白と青の2色で、各色500円。
商品の詳細はミュージアムショップのページをご覧ください。特に表紙は「夢十夜」が収録された『四篇』の初版本をもとにした旧字旧仮名遣い総ルビ、
漢字と仮名で文字の大きさを変えてデザイン性を高めていますが、
この活字組版はとても手の込んだ仕事です。
手に取ってみると「本当に活版印刷?」と思ってしまうくらい、凹凸の少ない仕上がり。
活版印刷といえば印刷面の凹凸が特徴と思われる方も多いと思いますが、
紙をなるべく凹まさず、ムラなく綺麗に仕上げるのが「キス・インプレッション」と呼ばれる職人技。
紙にキスをするように、必要最小限の圧力でインクをのせるのが職人の腕の見せ所です。中のメモ用紙には一枚一枚、活版印刷で
「百年待つてゐて下さい」の一文が印刷されている贅沢なつくりです。
佐々木活字店で使われている飾り罫の中から、
漱石山房記念館の前庭に植えられているトクサに似たものを選びました。新宿の職人技を感じられる活版印刷メモ帳「夢十夜」は、
11月より漱石山房記念館のミュージアムショップのみで販売しています。
各色限定500部の販売ですので、どうぞお早めにお求めください。テーマ:お知らせ 2019年11月14日 -
ミニトート『吾輩は猫である』好評販売中です
10月から漱石山房記念館のミュージアムショップに、
ミニトート『吾輩は猫である』が仲間入りしました。ナチュラルとネイビーの2色で、価格は各800円。
詳細はミュージアムショップのページをご覧ください。内ポケットとキーホルダーなどがつけられるループがついていますので、
お財布や携帯電話を入れて、ちょっとしたお出かけに便利です。お弁当箱とマイボトルがちょうど入るサイズですので、
ランチタイム用のサブバッグとしてもぴったりです。缶バッジやキーホルダーをつけて、自分好みにアレンジするのもオススメ。
プリントしてあるイメージは、
『吾輩ハ猫デアル』初版本上編表紙(橋口五葉装丁)からデザインしました。
特に、ナチュラルは初版本の雰囲気が出せるよう、
完成までに何度も色味を調整しました。ネイビーとナチュラルでは素材感が少し異なりますので、
ぜひミュージアムショップの見本を手に取ってご覧ください。テーマ:お知らせ 2019年11月14日 -
《特別展》救い出された文学コレクション‐亘理町・江戸家資料の世界‐ の見どころ(令和元年9月18日~11月24日)
令和元(2019)年9月18日(火)~11月24日(日)漱石山房記念館 2階展示室にて
《特別展》救い出された文学コレクション‐亘理町・江戸家資料の世界‐ を開催しています。
展示の詳細は以下のページをご覧ください。
当館の展示情報 > 《特別展》救い出された文学コレクション‐亘理町・江戸家資料の世界‐
今回は、宮城県亘理町荒浜地区で、
江戸時代から続く豪商・江戸清吉が集めた「江戸家資料」を展示しています。
江戸清吉は、単にコレクターだけではなく、
作家本人、あるいは、作家に近しいお弟子さんに連絡を取り、
手に入れた資料が本物かどうか鑑定してもらうことに寸暇を惜しみませんでした。
そんな熱心なやり取りの手紙やはがきをご覧いただけます。展示の資料で目玉は、
夏目漱石が漱石山房原稿用紙を使用して執筆した作品のなかで、現存するもっとも古い原稿「文鳥」です。
橋口五葉によって龍がデザインされた一行19文字の草色罫線の原稿用紙に書かれた原稿18枚が、
きっちりと1冊のスクラップ帖にまとめられています。漱石関連資料以外でも、貴重な資料が集められており、
国木田独歩の熱い思いが伝わる長文の恋文や森鷗外の「北條霞亭(ほうじょうかてい)」の原稿、
新宿ゆかりの文学者である泉鏡花・田山花袋の原稿、
そして、幕末の重要人物・勝海舟の書状も見どころの一つです。これらの資料は、地震や津波で被災しました。
しかし、文化財レスキューの活動によって展示できるまでになりました。
この活動がなければ、この展示はなかったといっても過言ではありません。
普段、なかなか知ることができない
文化財レスキューという活動もあわせてご紹介しています。ギャラリートーク(担当学芸員による展示解説)
日時:10月19日/11月2日・16日/12月14日の各土曜日 14時~(30分程度)
会場:漱石山房記念館2階展示室
申込:不要 ※小中学生無料。高校生以上は観覧券が必要です。リーフレット
《特別展》救い出された文学コレクション‐亘理町・江戸家資料の世界‐
リーフレット(A4判 28頁)200円(税込)は、ミュージアムショップにて販売中です。皆さまのご来館をお待ちしております。
テーマ:お知らせ 2019年10月17日 -
《通常展》テーマ展示「そうせきさんってどんな顔?」終了しました
令和元年7月9日(火)から始まった
《通常展》テーマ展示「そうせきさんってどんな顔」も、
夏の終わりとともに、令和元年9月8日(日)で終了しました。期間中はたくさんの方にご来館いただき、
漱石の顔を描いていただいたワークシートは、525枚になりました!
毎朝、皆様の作品を展示することがスタッフの楽しみでした。
作品で華やかになった展示室の様子がこちらです。ご来館、ワークシートのご参加、誠にありがとうございました。
次回の特別展までの期間(令和元年9月10日(火)~16日(月))は、
展示準備のため2階の展示内容を縮小して開館しています。
ご来館の際はご注意ください。テーマ:お知らせ 2019年9月11日 -
漱石山房記念館の夏休みイベントレポート
漱石山房記念館では夏休み向けにイベントを開催しました。
その様子をレポートします。オリジナルしおりづくり 令和元年7月21日(日)14:00~17:00
オリジナルしおりづくりを開催しました。
おひとりやグループ、親子連れなど、
小さなお子さまからご年配の方までたくさんの方にご参加いただきました。
皆さん、夏目漱石の言葉の入った、自分だけのオリジナルしおりづくりに集中していました。
オリジナルしおりづくりの様子
オリジナルしおりづくりの様子
子ども向けアルバムづくり教室 令和元年7月27日(土)10:30~12:00
手製本家のアビコノコ氏(abc bookbinding class主催)を講師にお迎えして
子ども向けアルバムづくり教室を開催しました。展示中の「そうせきさんってどんな顔?」に出品されている『漱石寫眞帖』にちなみ、
平紐綴じの技法を学びながら、和紙や針と糸を使って写真帖(アルバム)を手づくりしました。
当館での本格的な工作教室は初めての開催でしたが、
小さなお子さまも、保護者の方やボランティアと協力して和やかな雰囲気で手づくりに挑戦していました。
子ども向けアルバムづくり教室の様子
俳句入門講座 令和元年7月28日(日)10:30~12:30
俳人の大西朋氏(俳人協会幹事・俳句結社「鷹」同人)を講師にお迎えして、
俳句を初歩から学べる俳句入門講座を開催しました。小学生から年配の方まで、幅広い年齢層の方にご参加いただきました。
講師の先生と俳句の題材を求め、漱石山房記念館館内や漱石公園を散策したり、
充実した講座だったとご感想をいただきました。
俳句入門講座の様子
俳句入門講座の様子
夏休み朗読会 令和元年7月21日(日)、8月17日(土)各日とも11:00~11:45
ふみのしおり(新宿歴史博物館ボランティア朗読会)に協力していただき、
「夢十夜(第一夜、第三夜)」、「吾輩は猫である」、「永日小品(猫の墓、柿)」の朗読会を開催しました。
猛暑日にもかかわらず、多くの方に参加いただきました。
今回の朗読会は両会ともイントロ当てクイズ(作品の冒頭部分を朗読し、作品名を当てるクイズ)を行い、
小学生の方も積極的に参加して、活気のある朗読会となりました。
さらに、イントロ当てクイズで使用する作品の初版本の名著復刻版を朗読会場(地下1階講座室)に展示し、
朗読会終了後に実際に手に取ってご覧いただきました。
漱石作品が発表された当時の雰囲気を味わえたとご好評でした。
夏休み朗読会の様子
ブックトーク 令和元年8月18日(日)14:00~15:00
西落合図書館司書の高橋氏と東氏を講師にお迎えし、ブックトークを開催しました。
夏目漱石をテーマにクイズを交えながら、楽しく読書をすすめる方法をお話しいただきました。
親子連れから大人の方までご参加いただき、
西落合図書館からお持ちいただいたおすすめの本を実際に手に取ってご覧いただきました。
ブックトークの様子
ミステリークエスト~夏目漱石からの挑戦状~ 令和元年7月21日(日)~8月24日(土)
西落合図書館と漱石山房記念館を舞台にした謎解きゲームイベントを開催しました。
小中学生から大人の方まで、夏目漱石をテーマにした謎解き冊子を手に持ち、
ミステリークエストにチャレンジしていました。テーマ:イベント 2019年9月9日 -
漱石山房記念館へは都営バスも便利です
漱石山房記念館へのアクセスは地下鉄のほか、都営バスもご利用いただけます。
JR新宿駅や新宿歴史博物館、JR目白駅や西落合図書館からお越しになる際は、
「都営バス白61系統」に乗っていただき、
「牛込保健センター前」の停留所で降りていただくと便利です。白61系統の路線図は都営バスのウェブページからご覧ください。
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/bus/JR新宿駅や新宿歴史博物館方面からは「白61 練馬駅・練馬車庫行」のバス、
JR目白駅や西落合図書館方面からは「白61 新宿駅西口行」のバスに乗り、
「牛込保健センター前」の停留所で降りて下さい。
停留所は牛込保健センターの目の前にあります。バスを降りると外苑東通りです。
「牛込保健センター」の信号まで進んでください。
※草間彌生美術館や防衛省とは逆方向です。「牛込保健センター」の信号の左脇に
「漱石山房記念館」と「漱石山房通り」の案内板があります。
「漱石山房通り」へ進んでください。住宅街を進むと右側に漱石山房記念館が見えます。
停留所から徒歩2分ほどで漱石山房記念館へ到着します。
暑い日が続きますので、公共交通機関を上手にお使いいただき、
体調には充分お気をつけてご来館ください。
みなさまのご来館を心よりお待ちしております。テーマ:その他 2019年8月20日 -
7万人目のお客様をお迎えしました
本日、有料観覧7万人目のお客様をお迎えしました。
当館館長(写真右)よりささやかな記念品をお贈りしました。猛暑が続くなかでも多くのお客様にお越しいただき、誠にありがとうございます。
今後も皆様に親しまれる、魅力的な記念館になるよう運営してまいります。
何卒よろしくお願いいたします。テーマ:お知らせ 2019年8月8日 -
「ミステリークエスト~夏目漱石からの挑戦状~」に参加しよう!(令和元年7月21日~8月24日)
「ミステリークエスト~夏目漱石からの挑戦状~」は、
西落合図書館と漱石山房記念館を舞台にした謎解きゲームイベントです。
今回は夏目漱石をテーマにした謎解き冊子を配布。
西落合図書館と漱石山房記念館に来館すると
答えやヒントになっているものがわかるような問題を提示します。
漱石山房記念館では、謎解き冊子を受付で配布しています。すべての謎を解いて西落合図書館に冊子を持って行くと
記念品(缶バッチ)がもらえます!【イベント実施期間】2019年7月21日(日)~8月24日(土)
【記念品引換期限】2019年8月31日(土)まで
【記念品引換場所】西落合図書館のカウンター
謎解き冊子は3種類!
問題自体は変わりませんが、ヒントの数などが違います。〔初級編〕小学校低学年~中学年向け ヒント2つ・ふりがなあり
〔中級編〕小学校中学年~高学年向け ヒント1つ・ふりがなあり
〔上級編〕中学生~高校生向け ヒントなし・ふりがななし参加対象は小学生以上の児童とその保護者ですが、どなたでも、ご参加いただけます。
【漱石山房記念館の観覧料】
一般……300円
ミステリークエスト期間中の中学生以下……無料
ミステリークエストに参加する高校生……150円【漱石山房記念館の開館時間と休館日】
10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日(月曜日が休日の場合は、直後の休日でない日)
くわしい休館日は、漱石山房記念館年間スケジュールページの開館カレンダーをご覧ください。
●ご利用案内 > 年間スケジュール > 開館カレンダー【西落合図書館の開館時間と休館日】
火曜日~金曜日 9:00~19:00
土曜日・日曜日・祝日・休日 9:00~18:00
休館日:月曜日(祝日・休日の場合は翌日)、館内整理日(第3木曜日。祝日・休日の場合は翌日。)
くわしくは西落合図書館のウェブサイトをご覧ください。
●https://www.library.shinjuku.tokyo.jp/facility/nishiochiai.html【イベントに関するお問合せ】
新宿区立西落合図書館(新宿区西落合4-13-17)電話 03-3954-4373テーマ:イベント 2019年7月30日 -
《通常展》テーマ展示「そうせきさんってどんな顔?」の見どころ(令和元年7月9日~9月8日)
令和元(2019)年7月9日(火)~9月8日(日)漱石山房記念館 2階展示室にて
《通常展》テーマ展示 そうせきさんってどんな顔?を開催しています。
展示の詳細はこちらをクリック今回は夏休み期間ということで、小中学生の方にも楽しんでいただけるように、
漱石の写真や肖像画をたくさん集めました。子どもの頃の漱石の写真から始まり、お見合い写真や弟子に送った猫耳の自画像、
切手やお札、デスマスク(複製)まで、時代によって髪型やひげの形が変わったり、
描く人によって印象がガラリと変わったり、いろいろな漱石に出会えます。展示室の奥には夏目漱石人形が座っています。
この人形は、平成19年(2007)に制作した映画「ユメ十夜」のプロモーション用として、
日活株式会社が製作したもので、同社よりNPO法人漱石山房の所有を経て、
新宿区に寄贈されました。2階展示室は通常、写真撮影禁止となっていますが、
8/10(土)と17(土)のギャラリートーク時のみ、
夏目漱石人形の写真撮影をしていただけます。
ご来館の記念写真にいかがでしょうか?ギャラリートーク(担当学芸員による展示解説)
小中学生向けにワークシートを用いながら、展示内容を解説します。
日時:8月10日・17日の各土曜日 14時~(20分程度)
会場:漱石山房記念館2階展示室
申込:不要 ※小中学生無料。高校生以上は観覧券が必要です。小中学生は7月23日(火)~8月23日(金)および土日祝日は入館料が無料です。
夏休みはぜひ親子で漱石山房記念館へお越しください。テーマ:お知らせ 2019年7月27日 -
駅社員がおススメの銭湯と沿線スポット巡りスタンプラリー(令和元年6月17日~7月21日)
山道を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。
情に掉させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくいこの書き出しで有名な夏目漱石の作品「草枕」は、温泉が舞台となります。
ちょうど良い湯加減の湯船につかると、思わず声が出るくらい幸せな気分になりますね。ただいま、東京地下鉄株式会社(東京メトロ)では、
東西線落合駅から飯田橋駅間にて、
東京メトロ駅社員がおススメの銭湯・沿線スポットを紹介し、
東西線沿線の新たな魅力をお伝えする、
まだ見ぬ東西線の旅!~落合から飯田橋~
「駅社員がおススメの銭湯と沿線スポット巡りスタンプラリー」を
2019年7月21日(日)まで実施中です。- くわしくは、東京メトロのサイトをご覧ください。
https://www.tokyometro.jp/news/2019/202111.html
当館(漱石山房記念館)は、スタンプラリー達成賞の交換所です。
スタンプラリー達成賞として、東京メトロオリジナル手ぬぐいを、先着5,000名様にお渡ししています。
達成賞交換期限は、2019年7月23日(火)までです。テーマ:イベント 2019年6月26日 - くわしくは、東京メトロのサイトをご覧ください。
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漱石公園のアジサイが見頃です
漱石山房記念館に隣接している漱石公園のアジサイが見頃をむかえています。
猫塚のうしろに白と青と紫の3種類の色のアジサイが咲いているほか、
公園の入り口付近にはガクアジサイもあります。
雨の日は漱石山房記念館の地下1階にある多目的スペースからも、
ガラス越しに鮮やかなアジサイをご覧いただけます。漱石公園の入り口では、バショウが花をつけています。
2メートルを超えるほど高くのびて、力強く葉を広げているバショウの姿は、
漱石山房記念館内に再現されたベランダ式回廊からもご覧いただけます。
青々とした初夏の庭の景色をお楽しみください。テーマ:お知らせ 2019年6月18日 -
猫たちのご案内
夏目漱石作品の中には猫がたくさん登場します。
「吾輩は猫である」には、
我輩は波斯(ペルシャ)産の猫のごとく黄を含める淡灰色に漆のごとき斑入りの皮膚を有している。「硝子戸の中」の中でも、
ある人が私の家の猫を見て、「これは何代目の猫ですか」と訊いた時、
私は何気なく「二代目です」と答えたが、あとで考えると、
二代目はもう通り越して、その実三代目になっていた。
初代は宿なしであったにかかわらず、ある意味からして、だいぶ有名になったが、
それに引きかえて、二代目の生涯は、主人にさえ忘れられるくらい、短命だった。(中略)
その後へ来たのがすなわち真黒な今の猫である。そんな様々な猫たちが、漱石山房記念館の展示順路をご案内しています。
展示をご覧になりながら、この猫たちにも会いに来てください。
そして、夏目漱石作品の中の猫探しもしてみてはいかがでしょうか。テーマ:漱石について 2019年5月29日 -
全集未収録資料、展示初公開資料を展示しています(令和元年5月14日~6月30日)
令和元(2019)年5月14日(火)~6月30日(日)漱石山房記念館 2階展示室にて
《通常展》テーマ展示 新収蔵資料展 漱石「「土」に就て」のメッセージ
「面白いから読めといふのではない 苦しいから読めといふのだ」
を開催しています。 展示の詳細はこちらをクリック
新たに購入した夏目漱石の直筆原稿「「土」に就て(つちについて)」
を当館では初めて展示するとともに、
「土」の作者である長塚節(ながつか たかし)の
関連資料をご紹介しています。
さらに、今回特別にお借りすることができた
・夏目漱石 長塚節あて書簡 明治43(1910)年6月11日
は『漱石全集』にも未収録の貴重な資料です。
また、
・森田米松(草平) 長塚節あてはがき 明治43(1910)8月14日
・森田米松(草平) 長塚節あて書簡 明治43(1910)9月1日
・森田米松(草平) 長塚節あてはがき 明治43(1910)9月28日
の3点も今回お借りしたもので、
『長塚節全集』には収録されていますが、展示初公開の資料です。
加えて今回は漱石山房記念館に近年ご寄贈いただいた、
・夏目漱石 書簡 メモ 貼り交ぜ屏風
・赤木桁平旧蔵の夏目漱石筆「古来聖賢寂莫」扁額
・漱石(金之助)と坪内逍遥(雄蔵)の名が並んでいる東京専門学校専修英語科卒業證書
・漱石の妻の実家である中根家に伝わった夏目家の道具類(お盆、鏡、重箱)
などの資料も当館では初めて公開しています。
まだあまり知られていない資料をご覧いただけるチャンスですので、
ぜひこの機会に漱石山房記念館にお越しください。
テーマ:お知らせ 2019年5月17日 -
香日ゆらさんの「漱石作品湯呑」ショップにて販売中
香日 ゆら(コウヒ ユラ)さんは、青森県生まれの漫画家です。
著書に『先生と僕 夏目漱石を囲む人々』『漱石とはずがたり』『夏目漱石解体全書』など、
夏目漱石や弟子をモチーフとした作品があります。特に、『先生と僕 夏目漱石を囲む人々』は、
夏目漱石の生涯と、正岡子規・中村是公・高浜虚子・寺田寅彦ら友人・門下・家族との
交流を描く四コママンガで、
漱石の学生時代から教師時代、ロンドン留学、作家デビューまで描かれています。
漱石山房記念館ブックカフェにもご用意しておりますので、
お立ち寄りの際はご一読されてみてはいかがでしょうか。さて、
その香日ゆらさんのグッズをショップにて販売をはじめました。
夏目漱石の執筆作品名を原稿用紙にずらりと並べたデザインの、なんと、湯呑です。「爪の何とかを煎じて……」というわけにはいきませんが、
文豪気分で一服いかがでしょうか。香日ゆら「漱石作品湯呑」
素材:陶器
大きさ:直径約6.5cm、高さ約9.0cm
重さ:約220g(箱を含めると約240g)
価格:1300円(税込)テーマ:お知らせ 2019年5月4日 -
三重吉のネーブルアイスクリーム、完売しました
の期間限定メニューとしてCAFE SOSEKIで販売していた、
「三重吉のネーブルアイスクリーム」はご好評につき、完売しました。
CAFE SOSEKIではほかにも漱石にちなんだ「柿アイスクリーム」をご用意しています。
使用しているのは広島県安芸太田町が特産の「祇園坊柿」。
安芸太田町は今回の展示でご紹介している、加計正文の郷里です。
また、漱石は明治38年11月1日付の鈴木三重吉宛の絵はがきで
「拝啓本一日広島の柿と厳島の貝を頂戴。
御心にかけられわざわざ御送り被下難有存候。
先達加計君がきてとうとう僕の音声を蓄音機へ入れて帰りました(後略)」
さらに11月2日(日付推定)のはがきで
「頂戴仕った柿を其後食つて見た処非常に旨いですよ。
毎日食後に一つ宛たべます。家内のものもたべます(後略)」
と書いています。
ちょうど今回の特別展でご紹介している時期のはがきです。
冷たいものが恋しくなるこれからの季節、
展示を観覧した後には、アイスクリームで一息ついてはいかがでしょうか?
テーマ:お知らせ 2019年4月27日 -
『コミック新宿史 新宿ジオラマ奇譚』が発行されました
新宿区立新宿歴史博物館の開館30周年を記念して、
平成31年3月に『コミック新宿史 新宿ジオラマ奇譚』
編集・発行/公益財団法人新宿未来創造財団 新宿区立新宿歴史博物館
コミック製作・デザイン/井口たくみ
が 発行されました。
新宿歴史博物館の職員が描いた、ちょっと不思議なコミックです。
主人公の未来創丸は伊賀忍者の子孫で、架空の博物館の学芸員。
彼は自分が作った新宿史のジオラマに迷い込み、
この街の文化・風俗と新宿人たちの心意気を見つめます。
コミック製作者によると、製作期間は企画も含めて約2年間。
新宿歴史博物館が発行するコミックなので、主人公の職業を「学芸員」に、
ミュージアムの場所を新宿歴史博物館と同じ「四谷三栄町」にしたのだそうです。
「伊賀忍者の子孫」という主人公のバックボーンも、
四谷三栄町がかつて北伊賀町と呼ばれていたことからの発想で、
歴史的な学習要素も踏まえながら、フィクションとしても面白い読み物にするため、
工夫を重ねたとのこと。
「Model5 漱石先生ごきげんよう」の章には、
夏目漱石をはじめ、木曜会に集った人々の顔が描かれているほか、
漱石山房記念館のどこかで見かけたような黒猫の姿も……??
各章の終わりには新宿歴史博物館学芸員による解説が掲載され、
読み応えたっぷりの一冊となっています。
「内藤新宿年代記」②の解説は「石綿猿肘丸」が担当していますが、
こちらはとある学芸員の狂名(狂歌作者として用いる号)だとか。
主人公は現代からタイムスリップして1960年代から縄文時代へと歴史を遡り、
ラストシーンでは新元号への改元前夜、平成最後の夜が描かれています。
まさに新元号への改元をひかえた今、手に取ってみてはいかがでしょうか?
新宿歴史博物館、漱石山房記念館のミュージアムショップのほか、
林芙美子記念館、佐伯祐三アトリエ記念館、中村彝アトリエ記念館、
新宿コズミックセンター、新宿文化センターで販売しています。
『コミック新宿史 新宿ジオラマ奇譚』
編集・発行:公益財団法人新宿未来創造財団 新宿区立新宿歴史博物館
コミック製作・デザイン:井口たくみ
発行年月日:2019年3月30日
頒布価格:1000円(メンバーズ倶楽部価格 800円)
重さ:780g A4判 233頁テーマ:その他 2019年4月23日